紫波町図書館について

5周年にあたって

 紫波町図書館は、町初めての図書館法に基づく図書館として、本年8月末日、開館5周年を迎えることができました。胡堂文庫によって種を蒔かれた読書の喜びが、五十年の月日を経て、ようやく、しかし、確実に花を開きました。

 本格的図書館が欲しいとの町民の声が高まり、「紫波町公民連携基本計画」に待望の図書館建設が位置付けられてから十年経過いたしました。未曾有の三陸大震災の直後、着工が危ぶまれながら英断を持って着手し、翌年竣工いたしました。 それ以来利用者は、「紫波町図書館基本構想・基本計画」において目標とされた入館者数を大きく上回り、一定の成果を達成できたものと考えております。「紫波町公民連携基本計画」の計画時点においては、図書館の利用に対する懐疑的な意見もありましたが、 開館後におきましては多数の賛辞が寄せらせており、多くの町民・利用者が図書館の開館を待ち望んでいたことがうかがわれます。「図書館ができて良かった!」の声は、図書館職員にとって何よりの喜びであります。 その様な声を聴くたび、より一層図書館サービスの向上に努めなければと力が入ります。

 これまでの5年間は、初めて町にできた本格的な図書館であるため「できることは何でもしよう」の猪突猛進的な精神で取り組んでまいりました。「初心者に怖いもの無し」でしたが、振り返ってみれば大過なく運営できたのではないでしょうか。結果オーライです。

 選りすぐりの本、貸出と返却、検索システム(館内OPAC)、自動貸出機、ICタグ、減震書架、飲食可の読書テラス、WiFiフリー、貸出15日間、一般・児童企画展示、おはなし会、サイエンスおはなし会、マルシェのPOP、調べる学習コンクール、夜のとしょかん、出張としょかん、こんびりカフェ、連携イベント等々・・・

 なかでも、「ただようまなびや文学の学校岩手分校」(2014.10開催)は、図書館サービスが大きく広がるきっかけとなりました。ワークショップに町内外からたくさんの参加がありました。またこれを機会に、出版社や著名な方々との出会いがあり、PRをさせていただきました。 お陰様で、その後、いろいろな方々との出会いが増え、図書館の枠を超えてサービスを展開するようになりました。この場を借りて、関係したすべての方々に、心から感謝申し上げます。同時に、充分な環境とは言えない中で、ライブラリー・オブ・ザ・イヤー2016優秀賞を 受賞するまでに図書館業務を支えてくれた司書を誇りに思います。

 オガールの施設が全て完成し、これからがオガールの本番であります。次の5年間は、開花から結実の期間であります。図書館が「あってよかった」から「なくてはならない」情報の拠点へと成長し、紫波のまちづくりを支えてまいります。今までの経験を踏まえて明確な理念を持ち、 計画を立て、図書館の本来の使命を果たすサービスの展開を目指してまいります。

 何かあったら図書館へ!何が無くても図書館へ! 図書館は皆様とともにあります。

平成29年8月31日

紫波町情報交流館館長
紫波町図書館館長
工藤 巧

4周年にあたって

 紫波町図書館は、本年8月末日をもちまして、満4周年となりました。この間、町内外からたくさんの入館者があり、累計で82万人以上、情報交流館全体では141万人以上の人々にご利用いただきました。ご利用者の皆様方からは、「明るくて素敵な図書館ですね」とか「選書が素晴らしいです」とか「司書の対応が温かく感じがよいですね」などと身に余る賛辞も頂戴し、職員の励みとなりました。
 開館当初は、初めての本格的図書館であり、誰も経験がなかったため、混乱した対応でご迷惑をおかけした場面も多々あり、また、お叱りも受けました。しかしながら、私たちはそれを図書館を良くしたいという天の声だと捉え、ひとつひとつ解決に向けて努力してまいりました。どのような些細なことも、対面で会話をすることに全力を注いでまいりました。ネットやメールが発展する時代であるからこそ、生のコミュニケーションを大切にしていきたいと、ご利用者への声掛けと挨拶に注意を払ってきました。この様な取り組みに対しまして、ご利用者の皆様方も、温かく応対していただきました。ここに、心より感謝申し上げます。

 4年の間には、県内外からたくさんの視察・見学者がありました。オガールというまちづくりの中核施設としての図書館が、地方創生の政策とも相まって関心を持たれたようです。平成26年9月には、小泉進次郎地方創生担当政務官(当時)のご来館があり、視察者の増加に拍車を掛けました。またその年の秋、NHKおはよう日本では農業支援サービスが紹介され、産直マルシェのメニュー本ポップが、全国に放映されました。更に、来館者が増えることとなりました。初めて取り組んだ「調べる学習コンクール」では、森田開君が文部科学大臣賞を受賞する快挙となりました。
 この様な取り組みが評価されて、2016ライブラリーオブザイヤーの優秀賞4館に選ばれました。

 図書館の運営は、基本サービス(貸出、レファレンスなど)の充実はもちろんのこと、次の三本柱を中心に展開してきました。
  一 子どもたち(0歳から高校生まで)と、本をつなぐ。
  二 紫波町に関する地域資料を、収集・保存する。
  三 紫波町の産業支援をする。
一の児童サービスは、図書館の基本であると言えます。貸し出しに占める児童書の割合は50%を超えており、今後も図書の充実を図ってまいります。また、「調べる学習」のように子どもたちの多面的な能力の発達に寄与するサービスに取り組みます。ニの地域資料については、各種地域の記録と記憶を残すことであり、東日本大震災でその重要性が認識されているところです。地域に生きてきた証を大切にしていきたいと思います。三については、紫波町の基盤である農業の支援を中心に、生産者、流通、消費者のサイクルが繋がるよう展開してしてまいります。これらに加えて、今後は、生活情報支援やハンディキャップサービスに取り組み、より役に立つサービスの展開に努めてまいります。

 紫波町図書館の基本姿勢は、常に図書館の外を意識し、他者と連携を図り、情報を発信していくことです。そのことにより、連携した人々や組織またその周辺の人々まで、図書館が広がったと解釈します。広がることにより、生活の基盤としての役割を果たすことができます。図書館は、このようにしてオガールエリアから町全域、やがては町外へと広がっていきます。紫波町30km圏をターゲットとしたオガールプロジェクトですが、いずれはその枠も飛び超えたいと考えております。

 入り口を入ると、子どもたちの賑やかすぎる声が元気を与えてくれます。更に進むと吹き抜けの下に、企画展示の本と共に、そのテーマにあった展示物が目に飛び込んできます。今日はどの本にしようか?迷っていると、柔らかに耳に届くBGMにつられて、思わず本に手が伸びます。それでも迷ったなら、迷わずレファレンスへ。

 何かあったら図書館へ、何が無くても図書館へ!!おでってくなんせ!!

平成28年8月31日

紫波町情報交流館館長
紫波町図書館館長
工藤 巧

館長あいさつ

町民待望の本格的図書館が開館いたしました。野村胡堂生誕130年である本年、胡堂文庫から紫波町図書館へと知のバトンタッチが行われますことは、誠に感慨深いものがあります。

胡堂文庫は、野村胡堂から贈られた基金により昭和38年に設置され、町民に長く愛され利用されてきました。巡回図書館車も設置し、ボランティアグループの活動なども盛んに行われるようになり、町民の読書要望に対して少なからぬ貢献をしてきたところであります。しかし、紫波中央公民館の一室では利用者の増加に対応できなく、事業活動も限定され、また蔵書数にも限界があるため、早くから独立した図書館の建設が望まれておりました。昭和58年、町制要覧に独立図書館の建設が記載されて以降、生涯学習センター構想、総合インテリジェントセンター構想と名を変えながら、平成13年には紫波町総合計画に生涯学習センター施設整備が計上されましたが、諸般の事情により容易に建設できないでおりました。

その間に、町民の図書館に対する熱意は次第に高まり、「図書館を考える会」に始まる町民の地道な活動と、図書館が紫波中央駅前「オガールプロジェクト」の重要施設と位置付けられたことにより、胡堂文庫から半世紀を経てようやく実現の運びとなりました。

本年はまた、胡堂が生涯の先生と仰ぐ新渡戸稲造生誕150年の年でもあります。稲造は、胡堂が旧制一校時代の校長であり、後に国際連盟事務次長に就任した国際人であります。事務次長時代に始めた国際知的協力委員会は、第二次大戦後ユネスコへと発展し、昨年パリで開かれたユネスコ・世界遺産委員会において平泉が世界歴史遺産に登録されたことは、平泉と関連の深い紫波町にとっても意義深く、何らかの縁を感じざるを得ません。

偉大な先達の記念すべき年に、紫波町図書館が開館できますことは、あたかもお二人から祝福されているようであり、大きな喜びであるとともに、震災後混迷を深める現在において、何かしらの示唆を与えていただいいているように感じております。浅学の私には、それが何なのか未だ不明ではありますが、願わくば皆様と共に探してみたいものだと思っております。

木目の見える柱や梁がむきだしの図書館に入ると、木のこどもである本に囲まれて、まさに森林浴を浴びているような爽やかな気持ちになります。ぜひ皆様にも感じていただきたいと思います。私たち職員一同は、皆様に快適にご利用していただけるよう、誠心誠意努力をいたしてまいります。

皆様のご来館を心からお待ちいたしております。

平成24年8月31日

紫波町情報交流館館長
紫波町図書館館長
工藤 巧

コンセプト

「知りたい」「学びたい」「遊びたい」を支援する図書館

  1. あらゆる「知りたい」に応え、潜在的、将来的な利用を見据えた情報を提供します。
  2. 「学びたい」に応え、活力あるまちづくりに役立つ情報や、町民が自力で課題解決するための情報を提供します。
    また、まちの歴史・風土・文化に出合い、発信する場を提供します。
  3. 「遊びたい」に応え、知的好奇心を満たし、文化的、娯楽的活動などによる新しい創造と交流が生まれるための情報を提供します。

運営三本柱

  1. 子どもたち(0歳から高校生まで)と、本をつなぐ。
  2. 紫波町に関する地域資料を、収集・保存する。
  3. 紫波町の産業支援をする。

各種データ

蔵書数 一般書 57,382冊
児童書 31,247冊
レファレンス 854冊
地域資料 6,802冊
CD 655枚
96,940冊
閲覧座席数 一般 74席
児童 34席
読書テラス 18席
学習室(交流館中スタジオ) 30席
インターネット検索用端末 3台
データベース検索用端末 2台
館内資料検索用端末 3台
自動貸出機 1台
図書館延床面積 総面積 約1440㎡
(内閲覧スペース) 約900㎡
紫波町図書館基本構想・基本計画 PDF(2.2MB)

※2016年9月30日現在

▲このページのトップへ